私の好きなものと聖域について

聖域。それは、好きすぎて語れないくらい好きな趣味のことである。

2023 eka.

語れないって言う割にはこれから長文で語ります。今まで誰にも話したことのない内容もあったりする。ゲームに関してはいつも発散しているので、それ以外の話です。


誰かに趣味を聞かれたら、何と答えますか?

私は大体、水泳と読書っていう無難で人に受け入れられやすいやつを答えてきました。いきなりゲームとアニメと漫画とは言わない。

定期的にプール行ってるから本当のことだし、本も結構読むほうだから嘘ではない。ただし好きな作家さんを聞かれたら、司馬遼太郎さんとか北方謙三さんとか、誰もが知っていそうなお名前を挙げます。本を読む人になら、湊かなえさんとか道尾秀介さんとかも答えるかも。好きなことは確かですし、坂の上の雲 も 水滸伝 も 告白 も 向日葵の咲かない夏 も繰り返し読んでます。

でも本当は辻村深月先生の大ファンで、辻村ワールドが私にとっての聖域です。好きすぎて人と語り合いたくないから、誰にも話せないし話さない。出版されている文庫本はすべて買っていて、ガラス戸付きの本棚の一番いい場所にコレクションしています。眺めるだけで至高。というかその光景を思い出すだけで至高。

辻村深月作品にこれから触れる人のために、いくつかおすすめを書いておきます。もちろん全作品おすすめだけど一応ね。

  • サクラ咲く … あんまり本を読まない人へ最初におすすめしたい本。薄めの本だし、話も区切られているので読みやすいはず。それでいて世界観に深く浸れます。泣くよ。
  • スロウハイツの神様 … 安定の一番人気と言える本。心がぐちゃぐちゃにかき回されて泣いてから光を見ることができます。カッコ悪さも情けなさもなんか全部認めて受け入れて成長できる作品。V.T.R.も出版されているので続けて買ってね。
  • 冷たい校舎の時は止まる … ホラーに耐えられる人なら真っ先に読んでほしいデビュー作。私の印象は氷雨の刃で、気づいたら心が切り刻まれて血だらけになってる感じ。私には前半が怖すぎるんだけど、後半で何もかもが癒されていく、最高のデビュー作だと思っています。
  • かがみの孤城 … 学校という単語に抵抗感がある人におすすめ。ファンタジー要素もあるものの本質は全く違うところにあります。途中で展開が読めたかと思ってたら覆され、さらに最後の最後にのわーってなって泣く作品。
  • 水底フェスタ … 私の聖域中の聖域。いつも由貴美(あえて呼び捨て)の心と同化して読んでる。聖域すぎて何も語れないけれど、特に圧倒的闇属性の人におすすめ。

これ以外の本も全部良いです。とにかく心をかき回される感じで、自分のずるい部分とか、取り繕っちゃって周りには見せないようにしている部分とかを剝き出しにされます。他の作品では ぼくのメジャースプーン の系列もいいし、オーダーメイド殺人クラブ や 傲慢と善良 あたりもおすすめ。

作品群全体を通して私のお気に入りはふみちゃん。心優しくてふわふわで芯が強くてかわいくてピアノが上手くて周りを幸せにできる人です。作品間で登場人物がリンクするのが辻村深月作品ですので、いろいろと読んでみて欲しいですね。


次はアニメ絡みの小説にいってみましょう。

私にライトノベル、ラノベというものを教えてくれたのは、紛れもなく スレイヤーズ です。入りはアニメのドラグスレイブでしたが、そのうちにラノベが原点ということを知って大人買いしました。アニメに劣らぬ情景描写が素晴らしく、頭の中でラグナブレードやドラグスレイブが炸裂します。等しく滅びを与えんことを!どかーん!

明るく派手なシーンが印象に残りやすいですが、世界観の作り込みもすごくて、シリアスなシーンはとても深いです。ゼロスの強さと冷徹さと立ち位置が大好き。アニメしか知らない人にもぜひ読んでほしい作品。

それから外せないのは Re:ゼロから始める異世界生活。アニメを何かでちょっと見て、すぐに1期のDVDを揃えてレムー!ってなって、Web版があることを知って読み耽りました。本を読む習慣のある私から見ても信じられないくらい、めっっちゃ長い上にまだ完結していない。

流血のグロシーンもさることながら、心のグロシーンとでも言うべき徹底的な絶望感の表現が素晴らしいです。アニメでは表情等で表現されていた心の揺れがWeb版では文章で細かく描写されていて、読むごとに自分も傷つき、さらに傷つき、そして傷ついたままになります。Webだからこそできる行間を利用した間の表現は、私にとって初めての経験でした。

おそらく長すぎて全編アニメ化は難しいでしょうから、多くの人にWeb版の存在が知られるといいなと思います。


よし次はアニメ。

これはもうエヴァンゲリオン。いろいろとバージョン(?)があって初見だとどこから入ればいいか迷うかもしれませんが、まずはヱヴァンゲリヲン新劇場版の 序、破、Q、シン・エヴァンゲリオン劇場版|| の4つを観ればOK。これでハマったら、TV版のDVDを買って全編見直して、さらに漫画を読むとスタートラインに立てます。

私は赤くて脆いプラケースに入ったDVDを持っているんですけど、ほんとにプラケース壊れそうになるから開けるときいつも心配になる。なんかの儀式かっていうくらい、厳かに取り出して観ています。

綾波レイがATフィールド全開するところで必ず泣く。あと、ミサトさんっ!バシュー!のところ好き。

そして外せないのはジブリ。天空の城ラピュタ こそ最高傑作。ムスカの非情さと靴の音が好き。私の目は網膜が弱いので、勝手に目にだけ親近感を抱いている。飛行石の正体とかメタいことは忘れて、リュシータトエルウルラピュタと一緒にリーテラトバリタウルスアリアロスバルネトリールを唱えてみたい。

あと、ハウルの動く城 の良さって最初は気付けなかったんだけど、実はすごくいい作品なんですよ。人に勧められて改めて観たとき、明確な感動シーンでもないのに勝手に涙が出てびっくりした経験があります。子供のころに観た人も、声優キャストで語られてしまいがちなのは横に置いて、作品として観直してみてください。ぜひ。


漫画の聖域もいろいろあって、まず最初に挙げられるのはるろうに剣心。特に四乃森蒼紫が大好きです。出会いはアニメだった気がするけれど、ためらいなく漫画全巻そろえて、流水の動きができるように練習したけどできませんでした。もちろん二重の極みは部屋で一人やってみたよね。たぶん小学生はアバンストラッシュの如く天翔龍閃を傘でやってたことでしょう。危ない。

瀬田宗次郎との決戦は良かったなぁ。あの場面はアニメが神。円が収束するエフェクトからギンっといく表現を考えた人は神様ですよ。

BLACK CAT も全巻持ってる。明らかにるろうに剣心が好きなことが分かる場面があったりしてニヤリとしながら読めます。キャラクターは圧倒的にセフィリア=アークスが好き。これも桜舞ができるように練習したけどできませんでした。そのうちクライストを手に入れたとき滅界ができるように、傘で練習しとこうかなぁ。あ、一番好きなシーンはワイングラスのところです。紙面なのに静寂の伝わり方がすごい。

なんか大体ポーカーフェイスの真意を隠した人物に惹かれる傾向があるな…。


さて、ここで最近の趣味の話でもしましょうか。

ホロライブにハマったことは以前にも書きましたが、今ではJP6期生までの顔と名前が完全に一致するようになりました。切り抜きとかもよく見てるし、歌枠はそれぞれに良さがあるので、聴きたいときに聴きたい人のものを見ています。

ここ数か月は常闇トワ様を聴いていることが多くて、FACT が好きです。

Apex とかやってるときの声と全然違うのも魅力で、唯一無二の声だなぁと思います。再生リストの towa music を作業中にリピートして聴いてる。トワさまだいすき。ぼ。

そして、最近になって歌の魅力に気付いたのが紫咲シオンちゃん。クソガキムーブが面白い(褒めてます)という認識しかなかったんだけど、歌のギャップが凄すぎて鬼リピートした。2分でハマる曲があるから聴いて。

他にも アカシア・シンドローム とか Overdose とか全部いい。声の使い分けがいいなぁと思います。クリアな声もハスキーも高音も出せるって天才なのでは?

それから、Vtuber としての強みを最大限に活かしてるなぁと感心したのが、天音かなたさんのライブ。

歌はもう安定の上手さで、さらに生身の人間にはできない演出も合わさって、最高のライブだったと思います。One Last Kiss からの3曲連続がかなり好き。かなたんしか勝たん!さすが握力50キロ!ゲーム配信とか見ていると、本気でやり込むタイプだなーというのが伝わってきます。好き。


歌…。そろそろ歌の聖域を語りますか。これ本っ当に誰にも話したことがない。と思う。

私、モーニング娘。プラチナ期の超絶なる大ファンです。シングルアルバムライブDVDをすべて、1つも余さずすべて持っています。eka. って名前の最後に点を付けているのはこれが由来。

プラチナ期というのは、5期生から8期生が在籍し、高橋愛さんがリーダーを務めていた時期を指します。当時はLOVEマシーンのような大ヒットもなく、全盛期よりも人気は低迷していたようです。メディア出演が減った代わりにメンバーの練習量が凄かったらしく、後からその実力を認められたようなところがあります。かく言う私も、プラチナ期最後のメンバーである道重さゆみさんが卒業するときに初めてプラチナ期を知り、そこから怒涛の勢いで買い集めた記憶があります。

プラチナ期の凄さは、特にライブパフォーマンスに出ています。歌とダンスの完成度が年を追うごとに高まっていって、裏で尋常でない練習量をこなしていることが伝わってくるんです。立ち居振る舞いや顔つきにも自信が溢れてる。一般にはライブの歌がCD音源と同じってなったらすごいと言われると思いますが、プラチナ期はそれを軽く超えてきます。おそらくずっと練習し続けてる。

私のお気に入りは気まぐれプリンセス。普通に歌ってるけど、この曲もっのすごい難しいと思う。

ライブはやはり、成熟した時期の ライバル サバイバル がおすすめ。最初から最後まで全力で楽しめる。6期最強の大きい瞳は、文句なしに最高の仕上がりになっています。

その後メンバーが減って5人になり、その時期はモベキマスというコラボでのコンサートに出演しています。公式にはDVDを買うしかないけど、伝説になる5人ライブ で検索すると一部を動画で見られます。アイドルというよりアーティストと呼ぶに相応しい、圧巻のパフォーマンスです。まったく媚びていなくてカッコよすぎる。

知ったときにはみんな卒業した後だったのが心残りではありますが、今でもライブDVD観るし、パソコンにも車にもCD音源を入れてあって、いつでも聴けるようにしています。


私、車の運転技術に人並み以上の興味があります。車で出かける際は、ドライブの爽快感とか目的地とかはどうでも良くて、アクセルワークとかブレーキングとかハンドルの切り方とかをメインに楽しんでいます。

初めて買った車にずっと乗り続けていまして、マツダ車で i-DM っていう運転評価システムがついているんです。いい操作ができたら青ランプ、だめだったら白ランプがついて、エンジンを切るときには点数が表示されます。これがまぁ良くできていまして、私の精神状態を反映するんですね。同じように運転しているつもりでも、穏やか~な心の広いときは青ランプがばんばん付くのに、ちょびっと余裕ないときは緑とか白ランプになって点数が上がり切りません。ランプの付き具合や点数を見て、今日の自分を見つめ直すみたいな感じになっています。

いずれは部屋にゲームの運転シミュレータを置くのが夢で、たまに Amazon で夢の調べ物をやっています。別に今すぐにでもハンドルコントローラーとシート固定台を買えばいいだけの話なんですけど、やっぱり高いからためらう。値段がピンキリで、どのランクを買ったら満足できるかわからないし、買うとなったら賭けだなーと思っています。普段のゲームは普通の椅子でやりたいから、運転用にディスプレイも新調することになるし、場合によってはパソコン自体を分けることになるかもだし。夜もやるためには防音ゴムを敷いた方がいいなとか、シフトレバーは左側に固定できる台がいいなとか、頭の中の計画だけはとてもとても進んでいる。


最後にちょっとだけ真面目な話。

最近でこそ、趣味がゲームっていうのも結構受け入れられるようになった感がありますけれども、まだまだ充分には許容されていない気がします。私としては、読書と比べてアニメとか漫画とかゲームとかに何らかの差があるようには感じませんが、世間での評価はイコールではない。もっとみんながゲームをやる世界になるよう願いながら、これからも私は好きなことを発信し続けていきたいです。

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

one + four =