Falskaar (LE版) でジャーナルに船移動のクエストが残るのを防ぐ方法

大型MODの Falskaar (LE版) では、ジャーナルに船移動のクエストが残ってしまい、消せなくなることがあります。今回は、その原因と対処法を探ってみましたので書き残しておきます。

以下の対処法は、まだファルスカールからスカイリムへ一度も戻っていない場合にのみ有効です。


1. コンソールで対処する方法

  • 1. ウルフと話すと、スカイリムへ旅立つクエストが開始される。
  • 2. コンソールで「SetObjectiveCompleted xx183280 1 1」と打つと、クエストが完了する。
  • 3. 続けて「SetStage xx183280 3」と打つ。

xx の部分には、Falskaar.esm のロードオーダーを入れてください。この作業により、以後ジャーナルには出なくなります。

1. ウルフと話すとクエストが開始される。
2-1. コンソールで「SetObjectiveCompleted xx183280 1 1」と打つ。
2-2. クエストが完了する。
3. 続けて「SetStage xx183280 3」と打つ。

※日本語化は、Skyrim Mod データベース 様にアップロードされたデータを使用させていただきました。


2. スクリプトを修正する方法

このクエストに関与するスクリプトは、「fskr_qf_fsff02_01183280.pex」です。以下のように修正すると、おそらく意図された通りのクエスト進行となります。

  • 1. Falskaar.bsa からソースファイルである「fskr_qf_fsff02_01183280.psc」を抽出する。
  • 2. Data\scripts\source フォルダにソースファイルをコピーする。
  • 3. ソースファイル20行目の「Stop()」を削除する。
  • 4. コンパイルし、Data\scripts フォルダに pex が作成されたのを確認する。

3. 原因について

Falskaar は非常に素晴らしいMODです。内容もさることながら、広大な土地と膨大なクエストを擁しているにも関わらず、不具合と呼べるような箇所がほとんどありません。今回の内容も私がちょっと気になっていたというレベルのものであり、ネガティブな意図はまったくありませんのでご理解ください。

私が見たところ、このクエストがジャーナルに残ったまま消せなくなるのは、クエストそのものが停止してしまっているからです。

このクエストにはステージが3つあり、スカイリムに戻るステージ1、ファルスカールへ行くステージ2、完了のステージ3に分かれています。このステージ移行に伴ってスクリプト処理が行われるのですが、ステージ2に「Stop()」関数が入っており、そこでクエストが停止してしまいます。

fskr_qf_fsff02_01183280.psc

この psc はパピルスフラグメントというものなのでステージが順番通りに記述されていませんが、上図の20行目が問題の箇所です。スカイリムへ戻った後にファルスカールへ行くステージ2が開始され、そのままクエストが停止してしまっています。停止状態ではファルスカールへ向かってもステージ3にならないので、28行目のクエスト完了が行われず、「ヴルフのボートでスカイリムからファルスカールへ旅立つ」が残ったままになります。

対処法としてまず考えたのは、クエストが停止しているなら、コンソールの「StartQuest」でスタートさせようということでした。しかし、スタートさせた後に各種コマンドを使っても残ったクエストを完了させられず、うまくいきませんでした。

私も内部構造を知っているわけではないので推測ですが、クエストにもインスタンスの概念がありそうなんです。CKの Quest で作成したクエストは、言わば台本にあたります。ゲーム中にクエストが開始されると、台本を基にして第1回公演が行われ、プレイ画面とジャーナルに表示が出ます。Stop() 関数でクエストを停止させると、ジャーナルに残したままそこで第1回公演は終了します。次にクエストをスタートさせてもそれは第2回公演であり、第1回公演のジャーナルとは別に新しく項目が出てしまいます。この第1回公演のジャーナルをどうにかして消せないか探ったんですけど、私の知識と技術では無理でした。

コンソールでの対処法は、ステージ1を終わらせてからステージ3に移行させる処理です。ステージ2を飛ばすことでジャーナルに出ないようにしています。スクリプトでの修正は、問題の行を削除して予定通りの進行となるようにしています。

また、スクリプトを見る限りでは「ファルスカールへ行く」方のジャーナルが残るはずです。しかし、以前にプレイしたときに「スカイリムへ戻る」方のジャーナルが残ったような記憶があって、そうなる理由は見つけられませんでした。私の記憶喪失かもしれないし、また別の処理がどこかにあるのかもしれません。

ということで以上になります。Falskaar は本当に面白いので、何回でもやる価値があります。最初にあの扉が開いて、目の前にアンバー・ホールドの風景が広がったときのワクワク感はたまらないです。この記事が、また Falskaar をやろうと思った方々の参考に少しでもなれば幸いです。

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